第16回 日本 ピアノコンクール 閉幕

 
 

 2015年8月初旬 夏も盛りの季節、第16回日本ピアノコンクールが開催されました。
   
 今回より、審査方法・開催期間に変化があり約10日間の中で開催され、予備審査は課題曲と自由曲の音源審査を行い、公開審査となる第一次予選からは天空劇場にて予備審査の曲目を実際に演奏、二次予選では1人25分程度のプログラムを演奏、本選では1人40分程度でプログラムを組み、ソロリサイタル形式で演奏する審査が行なわれました。
   
   
今回は一次予選から実際に舞台に上がって演奏する審査となり、2次予選・本選とも演奏時間が長く、力量のあるピアニストでなければ通過するのが難しいコンクールでした。    
また、金賞の賞金は日本国内のピアノコンクールでは最も高い300万円が掲げられ、出場者も例年より多くの応募者となり、そのため、演奏の質も高いコンクールとなりました。
 今回も日本各地、海外からのエントリーがあり、出場者は全力を出し切った熱演が繰り広げられました。
   
 今回は、金賞に田中正也さん、銀賞に梅田智也さんが選ばれました。
 本選には6名のピアニストが出場し、授賞式では全員に招聘書が授与されました。6名の皆様は今後、芸術センターにおける演奏会に招聘させて頂きます。
   
 本コンクールは優れた演奏家を顕彰する目的で開催されており、コンクールだけでなく、その後の演奏活動をサポートし、演奏者の成長の場を提供しております。

 

 

 
■受賞・入選ピアニスト PROFILE  ※敬称略・順不同

金 賞

田中正也

福岡市生まれ。15歳で単身モスクワへ。モスクワ音楽院ピアノ科本科を金賞で、ロームミュージックファンデ―ションより奨学金を得て同大学院を卒業。ネルセシアン、ヴォスクレセンスキーの両氏に師事。スクリャービン国際ピアノコンクール(仏)優勝・審査員特別賞,カントゥ国際ピアノコンチェルトコンクール(伊)第1位・リスト特別賞など多数受賞。国立サンクトペテルブルグ カペロ交響楽団・九州交響楽団他、内外の一流アーティストと協演。世界各地で演奏活動を展開。日本芸術センター2011年度年間最優秀ピアニスト賞受賞。CDレコーディングも活発に行い「レコード芸術」(音楽之友社)等で高評を得る。大阪芸術大学演奏学科講師。

 

銀 賞

梅田智也

岐阜県出身。5歳よりピアノをはじめ、これまでに井口夕綺、大迫理恵、奥村真、杉浦日出夫、長谷正一、西川秀人、赤松林太郎、東誠三の各氏に師事。
2014年第12回東京音楽コンクールピアノ部門第1位並びに聴衆賞を受賞するなど幼少より数々のコンクールに入賞を果たす。
これまでに東京、名古屋を中心にソロリサイタルを開催する他、読売日本交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団と共演。
愛知県立明和高等学校音楽科、東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を卒業し、同大学院音楽研究科修士課程に在籍中。

 

松岡優明

1988年生まれ。東京都出身。2007年慶應義塾高等学校を卒業、同年に東京音楽大学音楽学部音楽学科器楽専攻ピアノ演奏家コースに給費入学特待生として入学。2011年東京音楽大学ピアノ演奏家コースを首席で卒業。
現在、同大学大学院鍵盤楽器研究領域を卒業。
現在ドイツ・フライブルク音楽大学にてエリック・ルサージュ師に師事。
これまでにピアノを、野島稔、三浦捷子、村上隆、村上東子の各氏に師事。

 

福田眞弓

愛知県立明和高校卒業、愛知県立芸術大学2年在学中。
14年横浜国際音楽コンクール大学部門第2位。15年東京ピアノコンクール大学部門第1位及び準グランプリ。セントラル愛知交響楽団とラヴェル・ピアノ協奏曲、また岐阜国際音楽祭で同楽団とモーツァルト・二台のピアノのための協奏曲を共演。
S. N. Skinner、中沖玲子、西典代、西川秀人、藤井一興、エフゲニー・ザラフィアンツの各氏に師事。パリ・エコール・ノルマル音楽院ディプロマ取得。

 

        

杉本直登

洗足学園音楽大学を首席で卒業。第20回KOBE国際音楽コンクール最優秀賞並びに神戸市長賞。第8回ベーテン音楽コンクールグランプリ。第17回はつかいち新人コンクールさくらぴあ大賞。他多くのコンクールで入賞。ウラディーミル・アシュケナージ指揮洗足学園音楽大学管弦楽団、松元宏康指揮岡山フィルハーモニック管弦楽団等とピアノ協奏曲を協演。ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン等の音楽祭や演奏会に多数出演。これまでにピアノを本村久子、播本枝未子、長谷正一の各氏に師事。現在S&Fミュージックランゲージスクール常勤講師。

 

 

          

鈴木椋太

札幌大谷高等学校音楽科3年在学中。第25回毎日こどもPC本選会小学4年生の部 金賞。PTNA全国大会(第30回B級金賞・ 第31回C級金賞・第32回D級銀賞 全日空賞受賞・第35回F級全国大会ベスト12賞・第36回G級金賞)第6回ローランドファンタスティックPCデジタルピアノ小学生の部最優秀賞。第12回ショパン国際PC IN ASIA 中学生の部 全国大会銀賞 アジア大会奨励賞。第65回全日本学生 中学生の部北海道大会 奨励賞。情熱の日・芸術祭コンクールシューレ(第2回ピアノ部門上級部門第1位 最優秀賞受賞・第4回協奏曲部門第1位 最優秀賞受賞)。第6回神戸芸術センター記念ピアノコンクール金賞。IKIF(アメリカ)2位。

 
■審査員の紹介   公募により決定した審査員は下記の3名の方々です。 ※敬称略・順不同


田中 克己

武蔵野音楽大学大学院修了後、ミュンヘン留学。1980年PTNAピアノコンペティションD級金賞、1990年PTNAピアノコンペティションデュオ部門特級(2台ピアノ)最優秀賞受賞。現在ソロリサイタルのみならず、室内楽にも意欲的に取り組み2011年からカワイ表参道コンサートサロンにて「田中克己アンサンブルシリーズ」を展開している。
現在、ピアノを平野邦夫氏に師事、東京家政大学、小田原短期大学、東京こども専門学校各講師。PTNA Orange Ojiステーション代表等。

井上 千本
    
ザルツブルク音楽祭、イタリアの国際音楽祭、フランス国営放送など、オーストリア、ポルトガル、フランス、イタリア各地で演奏活動を行う。
オーケストラとの協演や、リサイタル活動、TBSラジオ、NHK・FM放送等に出演。主要オーケストラメンバーとの室内楽、声楽の伴奏・コーチも行う。
東京藝術大学音楽学部附属高校を経て、東京藝術大学ピアノ科卒業、オーストリアに渡り研鑽を積む。東京藝大大学院伴奏助手を経て、
東京藝術大学音楽学部非常勤講師を務め、日本女子大、立教大学でも教育活動を行なった。ピアニストを育成。
チャイコフスキー音楽院(伊)ディプロマ、Piano Talent ディプロマ取得。幼少期より数々のコンクールに入賞し、国際ピアノコンクール、その他受賞。
フランス革命200年記念コンサート(仏文化省助成)などに出演。現在、東京を拠点に、演奏活動を行っている。

梶山 敦子

高等学校卒業後、ポーランド政府給費留学生として、国立ワルシャワ・ショパン音楽大学に入学。同校大学院修士号を取得。1996年から99年にフィレンツェにてラザール・ベルマン夫妻に師事。99年、大阪交響楽団と共演、第11回フェニックス・エヴォリューションシリーズに出演。1999年から7年間、ウィーンにてロシア・ネイガウス派のレオニード・ブルンベルグに師事。2004年イブラグランドプライズにおいて'成熟したアーティスト賞'受賞、大阪文化祭参加。2008年クシシトフ・クジニック(vn.)とニューヨーク大阪でコンサート。2010,12年兵庫県立芸術文化センターにてソロリサイタルを開催。2013年11月、カーネギー・ヴァイルリサイタルホールに出演。

Presented by Art Center of Tokyo